【海洋ジャーナリスト瀬戸内千代の「もっと知りたい!MSC」】 _R3_2214

今年も「サステナブル・シーフード・ウィーク」、略して「SSW」の季節がやってきました! MSC・ASCラベルがついた「サステナブル・シーフード」を広く知ってもらうための、年に一度のキャンペーンで、6年目の2019年は10月31日まで開催中です。


初日の10月8日(火)には、オープニングイベントとして、東京湾岸の葛西臨海水族園「MSCアンバサダー ココリコ田中直樹の『クイズで学ぶ水産資源&フィッシュフェイス撮影会』」が開かれました。今回は、このイベントの様子をご報告します。


多くの企業・組織がSSWキャンペーンをサポート

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水族園が会場といっても、事前に予約した人だけがレクチャールームに通される、ちょっとスペシャルな雰囲気です。ココリコ田中さんをはじめ、人気芸人さんたちが登壇するとあって、平日の昼間にも関わらず、客席はほぼ満席(一般の参加者は29名)。テレビカメラなど報道陣もかなり集まりました。

来場者に手渡されたSSWロゴ入りのエコバッグには、食品から文具まで、記念品がいっぱい入っています。MSC日本事務所とASCジャパン、それから、SSW2019を支える協賛企業や組織からのプレゼントです。

SSW2019オープニングイベントお土産

オープニングイベント来場者への記念品:日本水産株式会社「デンマーク産 鯖オイル漬け」、日本生活協同組合連合会「CO-OPフィッシュソーセージ」、日本マクドナルド株式会社「マックフライポテト【S】特別ご招待券」、マルハニチロ株式会社「MSC認証原料使用 ライトツナフレーク 野菜スープ漬」、MSC・ASC関連資料やグッズの詰め合わせ


今年は、吉本芸人さんが5人も登場!

司会を務めるのは、昨年のSSWメインイベントに続いて天津の向清太朗さん。

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続いて、ゲストの尼神インターのお二人と、ひょっこりはんさんが現れ、会場を沸かせました。

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「魚は好き。でも、サステナブル・シーフードって何?」というゲストたちの正直な告白と、ほぼ全員「意味を知っている」と挙手した会場とのギャップが際立ちます。

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このブログを読んでくださっている方々も会場と同じく、知ってくださっている側かもしれませんが、一般の感覚は、むしろ芸人さんたちの「どこかで聞いた気もするけど、よく知らない」に近いのではないでしょうか。

というわけで、MSCアンバサダーのココリコ田中さんの登場です!

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司会に呼ばれる前にフラリと舞台に現れてしまい、会場が笑いに包まれる中、田中さんは早速、「これほんと、我々の生活にとって本当に大事なこと。このままの漁の仕方だと、子どもたちが、魚を食べられなくなってしまう。だから持続可能な漁法とかで魚の資源を大事にしていきましょう、というのが、サステナブル・シーフードなんですよ!」と、熱く語ります。

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サステナブルなルールに則って獲られた魚に、MSC「海のエコラベル」やASCラベルが付いている、それを買ってくれる人が増えたら、この仕組みに参加する漁業者さんや養殖業者さんも増えて、もっと魚が守られていく。

MSCアンバサダーによる分かりやすい説明に、「へぇー!」としきりに声を上げるゲストの皆さん。

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ひょっこりはんさんは、イベント後半で、「難しい話じゃないし、一度わかれば、広がると思います」とコメントしていました。確かに。仕組み自体は、とってもシンプルなのです。


「サステナブル・シーフード」を知るための○×クイズ

ココリコ田中さんが、「サステナブル・シーフード・ウィーク2019、開幕いたします!」と声高らかに宣言すると、会場参加型の○×クイズが始まりました。

02開幕宣言

勝ち抜き戦で残った4人には、協賛企業や吉本興業から提供された豪華賞品(極洋のASC認証「海老の極」、ベニレイのMSC認証「アラスカ産 紅鮭 切り身セット」、丸市食品のMSC認証「無着色 辛子明太子450g」、吉本興業の吉本芸人グッズ詰め合わせ)が当たるという説明に、会場の本気度が高まります!

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ここで、クイズ回答の解説役として、MSC日本事務所プログラム・ディレクター石井幸造さん、ASCジャパンジェネラルマネージャー山本光治さん、葛西臨海水族園園長の錦織一臣さん、のお三方が登場!

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左端の天津・向さんのお隣から、錦織園長、山本さん、石井さん。

まず1問目は、「世界では、魚を食べる量が昔より減っている」○か×か?という問題です。尼神インターのお二人も、ひょっこりはんさんも、会場のみなさんと一緒に答えます。

03クイズ

正解は×!

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この解説の中で、石井さんが、魚の世界的な需要増を語り、まだ余裕のある資源は全体の7%しかいなくなっていることを訴えると、司会の天津・向さんは、「そこまで深刻な数字になっているとは!」と驚き、「海の中は目に見えないですからね」とつぶやいていました。

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2問目の「今、海にいるお魚が減っている」の答えは○。だからこそMSC・ASCラベルがついた「サステナブル・シーフード」が求められています。

世界の魚の量が1970年ごろから半減していることを示すグラフや石井さんの解説に、ゲストの3人も「ええ…!」とショックを受けた様子でした。

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クイズの中には、サメが大好きなココリコ田中さんらしい、サメ問題も。ここで葛西臨海水族園の錦織園長の出番です! シュモクザメの頭部の模型を手に、サメになりきって動く園長に、会場もおおいに盛り上がりました。

04クイズ

錦織園長へ何か質問がないかと聞かれた田中さん。餌が発する微弱な電気を感じるロレンチーニ器官や、ヒレをフル活用する泳ぎ方など、特殊な進化を遂げたサメの凄さを熱く語り、「……ですよね?園長!」と一言。笑いとサメ愛があふれます。

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興味のある方は、ナショナルジオグラフィック・キッズの書籍『ミッション・サメ・レスキュー』をご覧ください。ココリコ田中さんがサメ愛を遺憾なく発揮する本ですが、MSCアンバサダーとして、MSC認証を見開き(64-65ページ)で分かりやすく紹介してくれています。

4問目で、「MSCラベル付きの国内の製品数は200種類でしょうか?○か×か?」と問われると、残っていた会場の方々の答えが半々に割れました。答えは×。実は、ここ2,3年で急増していて、800種類以上なのです。意外な多さに驚く皆さん。こうして、全問正解者が絞られていきました。

尼神インターの渚さんもここまで全問正解していましたが、この問題で○を挙げ、残念ながら不正解に。「でも、(思っていたより製品が多かったという)うれしいバツなんで!」とコメント。

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MSC認証品の数を解説するMSCの石井さんは、「ラベルを探すだけでも楽しい」と、イキイキと語りました。私もよくスーパーでMSC「海のエコラベル」探しを楽しんでいるので、思わず大きくうなずいてしまいました(笑)。

「世界で食べられるお魚の半分が養殖されたものである」も、答えが割れた問題でした。答えは○。ASCジャパンジェネラルマネージャーの山本さんが、「80-90年代から増えて、今ちょうど半々くらいです」と解説しました。もう天然魚が頭打ちなのに需要が増え続ける。だから今後も養殖魚が増えていくだろう、という国連による将来予想についても紹介しました。

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皆さんクイズに強くてなかなか4人にしぼられず、最後は、あっち向いてホイ!じゃんけんで勝者を決定。とっさに、サステナブル・シーフード・ウィークのロゴの魚があっちこっち向いていることを引き合いに出すMSCアンバサダーのココリコ田中さん、さすがでございます!

05クイズ
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私の席の近くにいた女子高校生も見事に勝ち残りました。司会者に「何が当たってほしい?」と聞かれて、「紅鮭!」と言って、くじ引きで本当に紅鮭を引き当てたのには驚きました!


「フィッシュフェイス」を投稿しよう!(~10/31)

今年はSSW初のオンライン投稿キャンペーンとして、「フィッシュフェイス」がスタートしています。好きな魚の顔をして写真を撮って「#fishface」等のタグを付けて、Instagramにアップすると参加できます。素敵な写真を投稿された方には、豪華なサステナブル・シーフードがプレゼントされるそうです!

魚顔の写真を撮るときのポイントは、MSC・ASCラベルと一緒に撮ること。ラベル付き製品や、SSWのイベント会場などに設置されるココリコ田中さんの等身大パネルなどと一緒に撮る必要がありますので、詳しい条件は、コチラでチェックしてください。

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この田中さんのパネル。等身大パネルなのに、なぜか実物のココリコ田中さんより「ちょっと大きい」のです。その点に一斉に突っ込む芸人さんたちに会場も大笑い。田中さんは、「ちょっとでも(サステナブル・シーフードが)広がればいいってことなんでしょうね」と返していました!

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イベント終了後の囲み取材で、「ちょっと大きい」等身大パネルから「ひょっこり」するひょっこりはんさんは、実は新婚ホヤホヤ。ご結婚おめでとうございます!

オンライン投稿キャンペーンの他、SSW期間中には、各地でのワークショップや料理教室、都内のイトーヨーカドーの店頭や、コープデリの宅配カタログ、パナソニックの社員食堂などで、MSC・ASC認証水産物のPRキャンペーンが展開されます。

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オープニングイベントの締めは、始球式ならぬ「始顔式」でした。フィッシュフェイスをしながら、「SNSでまいてね!」「今の海の状況を伝えてほしい!」「MSCやASCのマークをもっと気にしていただければ!」と、口々にエールを送るゲストの皆さん。短い時間で、すっかりサステナブル・シーフード通になっていました。

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07フィッシュフェイス
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天津・向さんの「はい、フィッシュ!」でパチリ。お客さんとの撮影シーンでは、いやいやするお子さんを、リアル「ひょっこりはん」が一瞬で笑顔にするという奇跡も起き、最後まで笑いの絶えないイベントでした。

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それぞれのフィッシュフェイスは、田中さんがマンボー、ひょっこりはんさんはコイ、尼神インターの誠子さんは「可愛い誠子ちゃん」(魚じゃない!)、尼神インターの渚さんはピラニア。ちょいちょい淡水魚が混ざっていますが、実は、ASC認証のパンガシウスも淡水魚なので、海水でも淡水でも良いのです。

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最後の囲み取材では、尼神インターの渚さんが発した「私は小さい姪っ子甥っ子がいてるんで、大人になった時に魚を食べられへんって悲しいなと思うんですよ。だから食べてもらいたいから、マジで広めますわ」という力強いメッセージが、とても心に残りました。

皆さんも、水産物のパッケージにあるMSC・ASCラベルや、ココリコ田中さんの(ちょいデカ)等身大パネルを見かけたら、フィッシュフェイスをしてInstagramにアップしてみてくださいね!

次回は、このオープニングイベントが開催された東京ベイエリアと葛西臨海水族園で見つけたエコな(生態系フレンドリーな)話題をお届けします!


               

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