【海洋ジャーナリスト瀬戸内千代の「もっと知りたい!MSC」】

こんにちは。海洋ジャーナリストの瀬戸内千代です。
前回までに引き続き、MSCの認証制度について、MSC日本事務所の石井さんと鈴木さんに伺っていきます!

認証主体は第三者

「MSC(海洋管理協議会)の主な仕事は認証基準の作成・管理とMSC認証制度の普及啓発。MSCのつくった基準に基づき漁業者や流通加工業者を審査して、認証の可否を判断するのは、MSCとは全く別の組織ですね」(石井さん)

MSCという団体が漁業者に認証を出していると思われがちですが、違います。
認証して良いかどうかを決めるのも、認証を実際に出すのも、様々な認証審査を行っている認証機関。
ここの独立性は、ラベルの信用確保に不可欠なポイント!

「さらに、それらの認証機関を管理する仕組みもあります。MSC認証制度の場合は、ASI(Accreditation Services International)が認証機関を認定して、その後のパフォーマンスもチェックしています」(石井さん)
MSCと各機関
ⓒMSC

日本語では、認「」と認「」で両者を呼び分けています。
ASIは、20カ国以上に拠点があり、25カ国以上の専門家が関わっている認定機関で、ドイツのボンに本部があります。

「『エコラベル』という枠組み発祥の地ですからね」と石井さんが言う通り、世界初のエコラベル「ブルーエンジェル」は1978年にドイツで誕生しました。
それを皮切りに、欧米では様々なラベルが登場。だからこそ、何重にも客観性を高める仕組みが発達したのでしょう。

現在、MSCのCoC認証を行っている認証機関は、世界に26。うち10機関は、MSC漁業認証の審査も行っています。
日本には審査実績がある機関が6つあり、もちろん日本語で対応してくれます。
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「国内にCoC認証ができる機関が一つあるだけだった当初に比べれば、だいぶ増えてきています。認証機関の数が増えれば、審査を受ける側に様々なメリットがもたらされると思いますので、もっと増やしたいですね」(石井さん)

MSCとASCが協働で海藻のための基準を準備中

天然魚を対象とするMSC認証制度ができた13年後(2010年)には、養殖魚を対象とする認証制度「ASC認証」も登場しました。
両ラベル

日本では、南三陸(戸倉)のカキがASCを、北海道のホタテがMSCを取得済みですが、それぞれ他方の認証も取ろうと思えば取れるのだとか。
北海道ホタテガイ垂下
北海道の垂下式ホタテガイ漁

「無給餌養殖の二枚貝に関しては、今のところ、MSCとASCのどちらの対象でもあるんです。餌を与えなくても海で育つホタテは天然と見なされて、すでにMSCの対象に入っていたわけです」(鈴木さん)

なるほどー。垂下式養殖のホタテがMSC認証を取っている背景には、そんな事情があったのですね!

ちょうど今、この2つの認証制度の間に新しい動きがあります。

「海藻も、天然と養殖とを分けがたい水産物です。そこで今、MSC(海洋管理協議会)とASC(水産養殖協議会)が初の協働で、海藻のための認証審査基準の策定準備を、一緒に進めているんです」(鈴木さん)
海藻基準
重複するものの審査は統一ルールで!というのは、合理的な話。
どんな規準ができるのか、楽しみです。

今回は、MSC日本事務所の皆さんに、MSCについて非常にたくさんのお話を伺うことができました。
次回は事務所を出て、海洋シンポジウムの参加レポートをお届けする予定です!

               

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