漁業担当の鈴木です。

2月3日(金)に、鹿児島を訪問してきました。
鹿児島市の水産物卸売市場、通称「鹿児島市魚類市場」にお招きいただき、市場関係の皆様の前で講演を行ってきたのです。

以前にブログでも紹介がありましたが、MSCに入るまで、私は築地市場で鮮魚の「セリ人」という仕事をしていました。
魚市場とは馴染みが深いのですが、魚市場で講演を行うのは今回がはじめてです。

鹿児島中央駅から海に向かって30分ほど歩き、魚類市場に着きました。
魚市場大好き人間なので、看板が見えてくると心が弾みます。
後ろに見えている桜島が、雄々しくて立派です。
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鹿児島市魚類市場では、カツオなどが直接水揚げされてセリが行われ、九州をはじめ全国から水産物がトラックで運ばれてきます。
主要な魚種は、カツオ、マグロ、タイ、ブリなどです。
年間の取り扱い金額は、約180億円です。

魚市場は独特の雰囲気ですが、8年間築地で働いていた私にとっては、「なつかしい世界」です。
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2月に入りましたが、カツオのシーズンが本格的に始まるのはまだこれから。
この日はマグロはえ縄船が数隻、入港し、ビンナガマグロやキハダマグロを水揚げしていました。
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さて、講演が行われる「大会議室」は魚市場の2階にありました。
現場で使う合羽が手すりに干してあって、魚市場らしい雰囲気が満ちています。
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壁に貼られた講演のお知らせ、
正式名称は、『セリ人研修会及び仲卸業者・売買参加者経営講習会』です。
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深夜・早朝から働いている市場関係の皆さんにあわせ、講習会は10時まで。
夜中から働いていると、お昼前後はちょうど睡魔が襲ってくる時間帯なのですが、
…大勢の皆さんが自主的に集まってきてくださいました!
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さて、講演会がはじまりました。
タイトルは、『将来の世代に魚を残すためには?』
魚を商売にしている皆さんにとって「魚がいなくなる!?」のは切実な問題。
皆さんに関心を持っていただけるよう、主催者の方と相談して決めました。
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講演会では、私が築地時代に感じていた「魚が減っている」という肌感覚から話しました。
鹿児島でも、太刀魚やカツオなど水揚げが減少している魚種も多いのです。
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一方で、世界の水産物の消費量は年々増加しています。
同時に、「獲り過ぎ」の水産資源も多く、資源状態は年々悪くなっています。
だからこそ、持続可能な漁業を広めることがとても重要です。

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日本では、漁師さんのほとんどが「魚が減った」と感じています。
漁獲量が変わらなくても、漁場が遠くなったり小さな魚ばかりになったりしていて、資源状態が悪くなっていることがわかります。
築地にいた頃から思っていたことですが、日本近海から魚がいなくなって、一番困るのは、漁師さんと市場関係者です。
だから、市場で働く皆さんにこそ、水産資源の問題を考えていただきたいとずっと思っていました。

そして、はじめての魚市場での講演会。

どうなることかドキドキでしたが、ふたをあけてみたら想定を大きく上回る60人近い人が集まってくれました。
それも、魚を売ったり、魚を仕入れたりする忙しい仕事の合間に…。
感謝感激です。
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講演でも話したのですが、「魚市場の人だからこそできることがある」と思っています。
科学が進歩して漁獲技術が向上した現在、大きな魚も小さな魚も獲れるだけ獲ってしまえば、いずれ魚はいなくなってしまうでしょう。
でも、資源管理をして計画的に獲れば、魚は産卵し、将来にわたって獲りつづけることができます。

「かしこく獲って、かしこく売って、かしこく食べよう!」
そんなメッセージを、漁師さんや、消費者に向けて、魚市場から発信していただけたら…
きっと日本の水産の未来に希望が見えてくるのではないでしょうか。

       

今回の講演を終えて、これからも魚市場での講演の機会があるといいなと思いました。

でも、MSC日本事務所が講演活動を行っているのは魚市場だけではありません。
一般消費者の方、水産業界、行政、教育関係など、分野を問わず、お話をさせていただいております。
ご関心のある方は、ぜひ、お気軽にご相談ください。

               

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