■世界中で広がる「海のエコラベル」

欧米のスーパーマーケットに行くと、「海のエコラベル」のついた製品をよく目にします。

アメリカ最大の食品量販店であるウォルマートは、2006年に、同社で扱う北米産の天然水産物は
すべてMSC認証を取得したものにすると宣言しました。現在では、100%には至っていませんが、
約7割もの天然水産物がMSC認証を取得した製品になっています。

イギリスのマークス&スペンサー、セインズベリー、フランスのカルフールといった企業も、
MSC認証製品を積極的に販売しています。

世界中で、「海のエコラベル」を表示した製品は、約26,000種類にものぼっています。

Sainsbury's


2016年のリオデジャネイロ オリンピック・パラリンピックでは、組織委員会とMSCが
覚書を結び、大会中に会場で提供される天然の水産物はすべてMSC認証のものと
いうことになりました。

世界中にホテルを展開するHyattグループは、昨年末、2018年までに、グループ内のホテルで
扱う水産物の15%をMSCまたはASC認証のものとすることを公約しました。ホテルでの
持続可能な水産物の提供は、今後もますます広がっていくものと思われます。

ヨーロッパ40カ国、アメリカに次いで、カナダとブラジルのマクドナルドのフィレオフィッシュにも
「海のエコラベル」がプリントされるようになりました。

このように、世界的に展開する企業やイベントが、MSC認証に着目するようになっています。

マーケットだけではありません。
漁業認証の面でも大きな進展がありました。

2014年の1年間で、33の漁業が新たに漁業認証を取得しました。
そのなかには、先進国の漁業だけでなく、インドのアサリ漁業やモルジブのビンナガマグロ漁業の
ように、発展途上国の漁業も含まれています。

2015年2月18日現在、世界では252の漁業がMSC認証を取得しています。
また、99の漁業がMSC認証取得に向けて、審査を行っています。

MSC認証を取得した漁業の総漁獲量は、世界中の全漁獲量の約1割を占めています。


                《認証漁業数の推移》
認証漁業数の推移-2
                                  (MSC年次報告書2013/2014年度)

■MSCが信頼される理由とは?
なぜ、MSCはこれほど世界中で信頼され、受け入れられているのでしょうか。
その理由としては、

・最新の科学に基づいた審査
・審査の独立性、中立性

といったことが挙げられます。

MSCの審査基準は、「MSC漁業認証要求事項」という冊子ですべて明文化されています。
これには数百人の科学者の知見が生かされています。

FCR
審査は、MSCとは独立した「認証機関」と呼ばれる団体が、MSCの定めた審査手順に従い、
この審査基準に沿って、審査を行います。
このように、独立した機関によって審査をおこなう方法を「第三者認証」とよび、ISOなど、
国際的に認められた規格の多くが、このようなやり方で審査を行っています。

MSCの審査に関わるのは、MSCと認証機関だけではありません。
認証機関が正しく審査を行っているか、中立的な立場からチェックを行う機関があります。
このようなチェック機関を、認定機関と呼びます。
MSCでは、ASIという独立した機関に、認定機能を委託しています。
MSCと各機関
このように、複雑に思える仕組みですが、いくつもの独立した機関が相互に監視し合うことによって、
審査の公平性や客観性を保っているのです。

また、審査のプロセスはウェブサイトを通じて常に公開されます。審査の過程には、外部査読、
パブリックコメント、異議申し立てといった、外部の関係者の意見を募る場が複数もたれており、
審査が密室で行われるのを防いでいます。

このような、中立性と透明性が高い制度だからこそ、国を超えて、多くの人や企業に
受け入れられているのだと思います。

■国際機関のお墨付き

じつは、このような客観的で透明性の高い制度は、国際的に権威ある組織からも推奨されています。

国連のFAO(食料農業機関)は1995年に通称「水産物エコラベルのためのガイドライン」と
呼ばれる指針を発表しましたが、そのなかでは、水産エコラベルの「最低条件」として、
透明性の高い第三者認証制度というものが提示されています。

MSC認証制度は、細かい点に至るまで、FAOの指針に忠実に準拠しています。

また、MSCはISEAL(国際社会環境表示連合)のメンバーにもなっています。ISEALは、
環境問題や社会問題を解決するためのエコラベル制度のうち、信頼性の高い取り組みを
行っている団体だけが加入でき、他のメンバーには、レインフォレストアライアンス、FSC、
フェアトレード・インターナショナルなどがあります。
                《ISEALの会員一覧》
ISEAL Members
このように、MSCは、国際的に認められた組織であり、だからこそ、世界中で活躍する大企業のパートナーとなり得ているのです。

■日本の漁業でも、MSC認証を増やしていきませんか?

このように、MSC認証は世界中で認められた制度です。
欧米の小売店だけではなく、アジアなどその他の地域、ホテルやレストランなどの外食産業でも、
今後MSC認証を取得した水産物の需要が伸びていくでしょう。
世界中で、持続可能な水産物への需要が高まるなか、日本の漁業にとっても、認証取得は
販路を拡大していくために、大きな後押しになるのではないでしょうか。

               

MSCに関する詳しい内容は、下記までお問い合わせください。
MSC日本事務所サイト:http://www.msc.org/
Facebook: https://www.facebook.com/MSCJapan

東京都中央区日本橋兜町9-15 兜町住信ビル3階
03-5623-2846
japan@msc.org

               

MSC日本事務所のフェイスブックページに「いいね!」をお願いします。
https://www.facebook.com/MSCJapan 
FB